AI(人工知能)は、「学習するもの」「学習させるもの」とよくいわれます。
ですが、わたしが実際に使っていて感じたのは、学習しているのは「AIだけではない」ということでした。
どんな頼み方をするか。
どんな情報を渡すか。
どこまで具体的に伝えるか。
こちらの「注文」によって、返ってくる答えの精度も、温度感も、まるで変わってくるのです。
まるで仕事の「発注書」によって納品物が変わるように、こちらのオーダー次第でAIからの“受注品”が変わる。
いわゆる「プロンプト」と呼ばれるものですが、ミドル世代のAIビギナーとしては「AIへの注文の仕方」と考えるほうがしっくりきます。
最近では「ChatGPT プロンプト」に関する解説記事も多く見られますが、あまり難しく考えず、ミドル世代の日常の中で手軽に活用しませんか。
ここでは、50代ビギナーのわたしが、AIを日常的に活用する中で少しずつ学んだ「プロンプトの作り方」を、実体験ベースで5つ紹介します。
ちょっとした雑談には「キャラ設定」が効いてくる

AIと雑談してみたけれど、なんだか会話が硬い。
サクサク進むし便利だけれど、どこか味気ない。
AIを使い始めた頃、わたしもそんな印象を持っていました。
ですが、少しずつ気づいたのです。
AIは、こちらがどんな“相手”として接するかによって、返答の空気感がかなり変わるということに。
たとえば、
・やわらかい口調で話してほしい
・タメ口でフランクに会話したい
・親友のように親身になってほしい
・専門家としてアドバイスしてほしい
そんなふうに最初に軽く“キャラ設定”を伝えるだけで、会話の雰囲気がかなり自分好みになります。
さらに、
「友だちっぽく話してくれる?」
ではなく、
「関西出身の同級生という設定で関西弁で話してくれる?」
このように、具体的な内容まで伝えると、返ってくる回答もぐっと自分専用の「受注品」になります。
個別相談なら「プロフィール開示」で精度を上げる

AIに相談してみたけれど、なんだか一般論ばかり返ってくる。
これは、AI側の精度が悪いというより、こちらの情報不足だったりします。
たとえば料理レシピを考案してもらうにしても、
・一人暮らし
・50代女性
・和食好き
・簡単な調理
・節約したい
これだけ条件が変われば、AIに提案される内容も具体的になります。
また、
「お母さんの誕生日プレゼントおすすめは?」
ではなく、
「わたしは30代で、60代のお母さんの誕生日に喜ばれる予算1万円のプレゼントがしたい、お花・お菓子・実用品にわけて、それぞれ予算に合わせて3案ください」
このようにショップ店員さんに相談するような感じも「あり」です。
AIはエスパーではないので、こちらの状況をある程度伝えたほうが、現実的で、ちょうどいい答えを返してくれます。
この投げかけ方は、同窓会の服装、体調管理、セルフ車検の方法、今日の運勢など、衣食住に関するすべてに当てはまります。
余暇プランは「気分」まで伝えると化ける

せっかく休みがあっても、結局いつもの場所、いつもの過ごし方。
そんなマンネリまで、AIは解消してくれます。
ポイントは、
「どこへ行きたいか」「なにをしたいか」だけでなく、
「どんな気分になりたいか」まで伝えること。
つまり、そのプランによって「なにを満たしたいか」を理解してもらうのです。
たとえば、
「街の喧噪から離れて静かにリフレッシュしたい」
「おいしいものを食べて軽く体も動かしたい」
「近場でちょっとした非日常を感じたい」
そんな感覚的なリクエストでも、AIは意外と拾ってくれます。
さらに、
・予算
・移動時間
・移動手段
・持ち物
・食事プラン
なども追加で相談しながら、実際の予定としてシミュレーションしていける。
こうやってAIと対話しながらだと、ぼんやり思い描いていた「予定は未定」の旅行やドライブ、グルメ、レジャー、アクティビティ、リラクゼーションなども、本当に実行できそうになってきます。
行政手続きは「何を知りたいか」を細かく伝える

行政関係の手続きって、調べても難しい言葉ばかりで途中で疲れますよね。
法律などもからむと、余計に頭がこんがらがります。
そんなときこそ“AI窓口担当”の出番です。
たとえば、
・どんな制度なのか
・申請条件は何か
・必要書類は何か
・どこへ行けばいいか
・窓口でどう説明すればいいか
など、細かく分けて質問すると整理して返してくれます。
さらに、
「役所で伝える内容の例文」
「申請書類のテンプレート」
などもお願いできます。
もちろん公式情報との照合や役所担当者への確認が最終的には必要ですが、その前段での“頭の整理”にはかなり便利。
ある程度の準備ができていると、無駄足を踏まずに済むこともあります。
夢をカタチにしたいなら「エントリーシート」を渡す

転職、独立、移住。
新築、開業、学び直し。
やりたい気持ちはあるのに、なにから始めればいいかわからない。
そんなときは、AIに具体的なエントリーシートを渡します。
たとえば、
・これまでの仕事
・得意分野
・苦手なこと
・現在の状況
・やりたい理由
・理想の暮らし方
など。
するとAIは、
・今後の展望
・必要な準備
・作業フロー
・スケジュール
・ToDoリスト
といった形で、ぼんやりした夢に輪郭と可能性を与えてくれます。
もちろん人生を決めてくれるわけではありません。
ですが、「自分の頭の中だけでは整理できなかったもの」を、自分向けに可視化してくれる。
これは、これから新しい人生にチャレンジしたいミドルにとってかなり心強い使い方だと思います。
AIへのプロンプトは自分のニーズをまとめた発注書

AIは、ただ質問に答えてくれるだけの「機械」ではありません。
こちらが「どう頼むか」によって、自分に合った「答え」を揃えてくれる“暮らしのコンシェルジュ”みたいなものです。
何を望んでいるのか。
何を探しているのか。
なぜそれが必要なのか。
こちらの「発注書」を充実させて、AIから自分に最適な「納品」をしてもらいましょう。
AIとの対話を重ねていきながら「学習」していくと、自分でも気づかなかった裏ニーズも見えてくるかもしれません。


